15.11.15 | 宮里 藍 | 14.12.16 | 丸山、伊沢 |
11.19 | 若い力 | 15. 2.13 | ソレンスタム |
11.25 | 横尾 要 | 15.4.7 | 福嶋晃子 |
宮城県東北高校の高校3年生でプロに転向した宮里藍さん。すでにアジアオリンピック優勝など数々の輝かしい実績があり、加えて国内のオープンでも上位の常連でもある。
もう一つ、幼いころからのゴルフの指導者だった父親に、徹底的にマナーを仕込まれてきた。そこには現在の社会に薄れた家族愛と、周囲への思いやりに欠ける風潮を藍ちゃんが見事に吹き飛ばしてくれる。これこそ沖縄の土の匂いであり、ひめゆりのこころざしでもある。 宮里のプロ・デビューは、11月14日伊藤園レディスとなった。その前日はプロアマ大会に出場し、大会のスポンサー関係者にも適切な気遣いで、不景気でスポンサー離れが進行する傾向を反転させる契機となった。 本番は、200人を超す大報道陣を引き連れて1番365ヤードはティーショットがフェアウエーの真ん中、距離は270ヤードという、さすが大器と唸らせた一発。プロ初出場でアドレナリンが充満した結果である。 ゴルフでは火事場の馬鹿力は結果として嬉しくない。平素のスイングのつもりでも思ったより飛距離が出てしまう。力加減はなおさら難しくなる。番手を落とせば目いっぱいに振るために逆に飛距離がでない。デビュー戦は結果として最後まで調整の試行錯誤を繰り返しているうちに、実力を出さないままに終わってしまった。 高校野球では監督が平常心を選手に何度も諭している。「練習よりも良い結果が本番でできるわけがない」と。報道関係者が選手に試合に臨む心意気を問いかければ「練習したとおりにやるだけです」と答える。これがベテラン監督が身をもって体験した信条となっている。すでに試合経験豊富な宮里が平常心を知らないわけがない。ただし、沢山の報道関係者が見守る異例の状況では緊張感も一段と高まるのは当然だろう。
高橋のスピードは確かに群を抜いていた。スタートの快走も下り坂、追い風の条件では計算とおりであったはず。計算が狂っていたのは体重2キロの減量だけなのだろう。彼女の腹部はボデイビルダーさながらに筋肉が一つ一つ盛り上がり、脚部は血管が浮き出ていた。マラソンは大量の糖分を消費するから、糖分を体内で供給する脂肪の量は重要である。その減量が絶好調であると同時にスタミナ切れの原因でもあった。絶好調と感じることは”絶好調”ではないのだ。 藍ちゃんの場合,スコアを崩したのはアドレナリンだった。パットのストロークを想像してみよう。微妙な距離感覚は練習と本番では差がある。イメージどおりのラインを出すにはまずストロークの強さを決める。強さに従がって曲がりが計算される。平常心が保てるかどうかは精神集中ができるかどうかだろう。少しの迷いもなくパターが自然に動いてくれるときには、読みが違わなければカップインするはずなのだ。 |
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