随分前に岩波書店の『図書』で見たことが今なお引っかかっています。それは時代劇の映画などでカッポカッポと威勢良く馬の走る心地よい音は、実は草鞋を履いた馬だったのでそんな音は出なかったのだそうであります。次の引用文をご覧ください。
”・・・馬に草鞋を履かせる方法だが、蹄鉄はアメリカの初代領事タウンゼント・ハリスが1856年に紹介するまで日本で用いられることはなく、明治初期の東北地方ではいまだに馬に草鞋を履かせていたのである。”
もしこれが本当だとすると例えば関が原の戦いや、黒沢明監督の映画に出てくる戦いの場面で登場する馬は、そんなにカッコ良く馬蹄の音は聞こえないはずです。ほんとにそうかなぁ〜と未だにこだわっているのは「ハテナ」の悪しき好奇心かもしれませんね。
(参考: 富士川義之「アジアに魅せられた英国女性ーイザベラ・バードー」より。1986.11. 岩波書店『図書』)