もうずいぶん前の本からの引用で申し訳ないのですけれど、開高健と佐治敬三さんとで、大阪の商法と東京のそれを比べた対談があります。実に上手く比べられておりますのでご紹介しましょう。
開高 : 儲けというものの観念が、土台東西はくい違っているんじゃないでしょうか。
佐治 : そや。大阪はね、儲かるか儲からんかは自分の銭やと思うわけや。ところが、東京は会社の銭やと思うとんや。・・・・・・
佐治 : 東京は会社ちゅうのが何か別にあるんやな。・・・・・・東京は細かく儲けるのやと思とる。片一方は逆に使うもんやと思とるわけやね。結果的にみると、東京は売り上げから経費を引いたのが儲けで、大阪は売り上げから儲けを引いて残ったのが費用やということになりますかな。
開高 : なるほど。
いや、この引用はつまみ食いで申し訳なし。