お客様の文句やクレームは決して一過性ではありません。否、それどころか予想する以上に増幅するものです。少し古いですがこんな調査がありますので紹介しましよう。
あなたの店で顧客がなにか不愉快な思いをしたとしても、27人のうち26人までは、その苦情を店に申し出ないということだ。・・・・・・店に文句をつけてみたところで、どうせ満足な対応は得られないと思っているからである。だが、そのあとが怖い。店に不満を抱いた客のざっと91パーセントは、二度とその店を訪れようとはしない。さらに怖いことには、この店を見限る者のパーセンテージは、わずか1ドル79セントの品物を買う客にも1000ドルの買い物をする客にも、ともに当てはまるということだ。そして、たぶんなにより悪いことに、いったん腹を立てた客は、平均して9人から10人の仲間にその話をする。しかも、そのうちの13パーセントの者は、20人以上の人びとに吹聴して回るのだ。
もっとも、なにがしかの気休めになる数字もある。この調査のデータによると、業種によって違いはあるが、たとえ不満を抱いた客であっても、その不満をタイムリーに、しかも行き届いたやり方で解決するなら、82パーセントから95パーセントの客は、また店を訪れるようになる。これとは別の調査は、もっと気の楽になる数字を示す。つまり、たとえ客との間に問題が起きても、もし客の不満を手際よく解決するなら、その客は以前よりもかえって店を信用するようになりというのだ。