お年玉付き年賀状も当選が決まりもう整理整頓されたことでしょう。年賀状には極く短いスペースながら、はっとするような箴言が込められたものがあります。「ハテナ」の場合、一番忘れられないのが、或る先生からの言葉でした。”学ぶということは、教わる能力が要るものです。この点私などは年がら年中教えてばかりいて、教わる術を持たずに来てしまいました”というような主旨でした。つまり、教わるということは能力がなければできないんだよ、という励ましのメッセージなのです。
これに関連して思い出されるのがマイケル・ポランニーの言葉です。折角高尚で重要な知を教えようとしても聴く耳を持たぬ者に対してはその知は何の役にも立たぬ、というようなことを言っていたと記憶しています。参考文献が手元にないのでちょっと正確な表現ではないかも知れません。これもそれこそ読む能力のない「ハテナ」の誤読かもしれません。
そこで「ハテナ」は新しい発見をしました。巨匠の演ずる音楽会は何万円もするのにそれを聴く耳をもたぬ者には猫に小判。それよりも学生たちが部の活動で演奏する音楽会で充分。(学生達には失礼!)第一安い。それに一生懸命に演奏しているし、直前になってもチケットも手に入る。でもって大学部のオーケストラを結構楽しんでいます。