延命寺(えんめいじ)
鎌倉市材木座1−1−3

浄土宗 帰命山延命寺
鎌倉三十三観音第11番札所・二十四地蔵第23番

第五代執権北条時頼の夫人が開基となり、専蓮社昌誉能公上人が開山したと伝わるが、創建年月は不明。


本堂の正面に祀られている本尊の阿弥陀如来像は、円応寺の閻魔王像の余った木材で造られたといわれ、「木あまりの像」と呼ばれている。左側に聖観音像、右側に運慶作で、「身代わり地蔵」とも呼ばれている地蔵菩薩立像が祀られている。
ある日北条時頼夫婦が双六盤を使った双六遊びで、負けた方が裸になるという賭けをした。負けそうになった夫人が困って心の中で一心にお地蔵さまに念じると、裸の地蔵菩薩が双六盤の上に現れて夫人を救ったという。夫人は感謝し、地蔵像を造らせ以前にもまして一層深く信仰したと‥‥。地蔵菩薩は法衣を纏っているが女性の姿をした裸像である。現在でも、身代り地蔵として双六盤の上に安置されている。忠臣蔵で有名な赤穂四十七士の一人、岡島八十右衛門の三男が出家し、この寺の住職となって書いた義士銘々伝一巻が寺宝となっている。なお、住職が書いたといわれる義士画像は現存していない。






本堂裏墓地に「古狸塚(こりずか)」という墓がある。江戸時代の終わり頃、寺に住みついた狸がよく人に慣れており、酒好きな和尚のために町に酒を買いに行ったりしてみんなに可愛がられていた。狸が死んだ時、里人達が墓をたて供養をしたと伝わる。




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