バジョットという人は、その評論の随所に機知に富んだ、ときには芥子のぴりっと効いた皮肉をその名文のなかに散りばめているところに魅力を感ずるジャーナリストであります。次の言説に注目してみましょう。
内閣はつくられたものでありながら、つくったものを打倒する力をもっている。それは、立法部によって任命された行政部であるとともに、立法部を破壊させることができる行政部でもある。それは、つくられたものであるが、つくったものを破壊することができる。それは、起源においては派生的であったが、行動においては破壊的である。(青字斜体は原文ではイタリック体)
まさか、小泉さんは、バジョットを読んで小泉改革を実現しようとしたとは思えませんが、それに似た発想にあると感じるのは「ハテナ」一人だけでしょうか。
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